沖縄の伝統的な食材にイラブーがあります。イラブーとはコブラ科エラブウミヘビ属に属するエラブウミヘビのことです。同属に含まれる近縁のウミヘビがイラブーと呼ばれることもあります。エラブウミヘビはエラブトキシンという毒を持っており、その毒性は沖縄の毒蛇として有名なハブよりも強いです。ただしハブとは異なり攻撃性が弱く積極的に人を咬もうとはしないため、手掴みで捕獲されています。とは言え、素人は生きているエラブウミヘビを見ても触らないほうがいいでしょう。捕獲されたイラブーは燻製にされます。燻製を煮込んで作るのが郷土料理として有名なイラブー汁で、古くは宮廷料理でした。沖縄ではイラブーの燻製を粉末にしたものも売られており、お土産に買ってみるのもいいでしょう。
島ニンジンは直径が約3センチ、長さが約30~40センチと普通のニンジンよりも細長くまるでゴボウのようで、根の部分が黄色いのが特徴です。沖縄本島では「チデークニ」、宮古島では「キダィクニィ」と呼ばれており、「黄色い大根」という意味です。なお、分類上は大根ではなくニンジンの仲間です。17世紀にシルクロードを経て伝わったと言われています。旬は10月から3月で、沖縄の冬の味覚の一つです。カロチンが多く含まれており、古くから滋養食として親しまれてきました。柔らかく甘みがあるのが特徴で、煮物や炒め物など様々な用途に使われています。豚レバーを煮込んだ薬膳料理「チムシンジ」にも島ニンジンが使われます。近年ではドレッシングやジャム、カステラなど様々な加工品も作られています。
沖縄ツアーではお買い物やグルメを楽しむだけでなく、自然も堪能できます。特に北部では手付かずの自然があふれており、絶景スポットがたくさんあります。